沖縄地方を長時間に及ぶ非常に強い風雨で襲った台風6号は県内各地で大きな被害の爪痕を残しました。
今のところ、本園および本園の関係者においてはニュースで報道されたような大きな被害は園の近隣では確認できていないですが、他の市町村では、停電や断水等の生活面で大きな支障を被ったようです。中には、自宅の駐車場に止めていた2台の自家用車が水没してしまい使用不能に追い込まれたとの報告も上がってきています。人命に直接関わることでなかったのが心の救いですが、家の中まで水が入り込んでいたらと考えると、なんて恐ろしいことでしょう。沖縄本島への直撃ではなかったのにもかかわらず、県内広範囲にわたってこれほどの被害と長期間にわたる暴風雨を巻き込ん台風は、数十年に一度の事だと言われているようです。
当園にとっての今回の台風は、「自然に生かされている私たちですが、時には猛威を振るう自然であることも子どもたちにしっかり心に留めさせることを改めて教え込まれた台風」であったのかもしれません。
そこで、早速ですが、今日の一篇。
風
ある日風が
露にささやいた
わたしたちを
さぞうらんでいるでしょうね
せっかく美しく光っているのに
散らしてゆくのだから
いいえすこしも
うらんでなんかいません
わたしたちは
玉となった瞬間の喜びで
生きているのですから
露たちはそうさわやかに
こたえるのでした
「引用/著書:詩集 詩国/著者:坂村真民/発行:大東出版社」
坂村真民先生だからこそ、そのように言えるのでしょうか。子どもたちが育てた野菜であろうと、農家の方々が育てた野菜であろうと関係なしにすべてをふっ飛ばしてしまう台風に「いいえすこしも うらんでなんかいません わたしたちは 地上に芽をを出し、枝を伸ばし、花をつけ、実を結んだそれぞれの瞬間の喜びで生きているのですから」と、ゴーヤーたちは そう爽やかに こたえてくれるのでしょうか。そのようにこたえてくれるものと信じたいものです。いや、そうでなければ今回の台風にあたって子どもたちに示しがつきません。
と、言いますのは、今回ゴーヤー棚で元気で育っていた野菜を全部吹っ飛ばしたのは台風でも暴風でも風でもありません。ネットに巻き付いて茂っている野菜を丸ごとネットも含めて取っ払ったのは人間であって私たち職員がやったのです。台風対策のために。鉄パイプで頑丈につくられたゴーヤー棚が風で吹き飛ばされないようにと、壁になって風の力を受けそうなものは全て取っ払って骨組みだけ残して、ロープでコンクリートの建物に幾方向から縛り付けたのです。もし、ゴーヤー棚ごと吹き飛ばされて2次被害、3次被害を招かないようにとった対策でした。猛威を振るうこともあるのは自然だけではなく、自然の一部としての人間にもあることを子どもたちが大きくなって理解してくれることを信じています。よく医療の世界で「鬼手仏心」という言葉があると聞きますが、それには遠くて近い心として、人間にも鬼の手に見えるところがあることも仏心から来るものである事もあるということを。(けっして、大人の子どもたちに対する暴力・暴言にも善があると言う意味を含めておりません)
暴風警報が解除されて見回りに来た畑のゴーヤー棚の様子です。
(8月6日19時頃)
「あ〜、よかった、ビクトモしていない!」
が、正直なところの感想でした。